3Dテレビはどんな方式を採用しているのか

映画『アバター』のアカデミー賞受賞は3部門に留まりましたが、そのヒットの大きさを受けて立体映画が今後も増えていくでしょう。家電業界においても立体映像をアピールしたいメーカーはこの流れに期待していることと思います。そんな中、早くもソニーパナソニックから3Dテレビの発売日がアナウンスされています。(1,2)

以前私は立体映像の方式にも様々なものがあることを知り、各方式のメリット・デメリットを調べてみたことがあります。その時はおそらくIMAX 3Dがベストだろうという個人的結論に至りましたが(まだ観てない)、それでは「3Dテレビにはどの方式が採用されているのか?」ということを調べてみたいと思います。ソニーパナソニック、それぞれの公式サイトを見てみましょう。


まず、両社とも「フレームシーケンシャル方式」と「アクティブシャッター眼鏡」を採用していることが分かります。映像を立体的に見せるには右目用と左目用の2つの映像が必要となりますが、「フレームシーケンシャル方式」は左右の映像を交互に1枚ずつ映し、それを片目ずつメガネのシャッターを閉じることで実現しています。他にも走査線を交互に使う方式や偏光フィルターを使って2つに分離する方式などがありますが、走査線を交互に使う方式は縦解像度が半分になるというデメリットがありますし、偏光フィルターを使う方式では現在のディスプレイでの実現が難しいという難点があります。一方、「フレームシーケンシャル方式」は映像を切り替える応答速度の問題と、片目ずつで見ることによる暗さの問題を解決すれば、今あるディスプレイで対応モデルを作ることができます。

応答速度の問題は従来から研究されていた、いわゆる「オーバードライブ」技術で、暗さの問題はLEDバックライトなどで克服し、発売へ向かうことができました。最近規格が完成したBlu-ray 3D同じ方式を採用したようです。

課題

発表されている製品は両社とも「アクティブシャッター眼鏡」を採用しています。映画の方式で言えば「XpanD」(TOHOシネマズで使われているもの)が最も近いです。そして「XpanD」の問題点といえばメガネ。ディスプレイ側の左右映像の切り替えとメガネの左右シャッターの切り替えを同期するためにメガネ側にはセンサーを搭載する必要がありますし、シャッターの開閉を行うためのバッテリーも積まなくてはいけません。その結果、メガネの重量と大型化が問題となってしまうのです。
「XpanD」用の映画館のメガネは59.5g、パナソニックのメガネが63g、同方式のPCゲーム用の3Dキット(NVIDIA 3D VISION)のメガネが50g、ソニーのメガネの重量は公表されていませんが同程度だと推測されます(ちなみに普段の眼鏡は約25g)。
バッテリーについては両社とも公表していませんが、映画館で使われているものは80時間、PCゲーム用のものは40時間となっています。

※右3つがアクティブシャッター式

結論

ということで新しもの好き以外はメガネの問題が解消されるまで様子見、が良いのではないかと思います。個人的大本命は裸眼立体視なのですが。

疑問点

ソニーパナソニックともRealD社と提携していますが、RealD方式の映画は円偏光なのですよね。RealD社としては製品化はしていないが技術は持っているということなのでしょうか。