「てっぺん」の朝礼は倫理研究所の活力朝礼の一種

前の記事にて、以下のコメントをいただいた。

こういう問題を指摘する時は居酒屋ではなく
はっきり背後にいるのは倫理研究所(倫理法人会)と指摘するべき
そうでないと初見の人には特定の変な居酒屋の思想に影響されてると問題が矮小化されるので。
(以下略。全文は前記事コメント欄を参照)

確かに、「てっぺん」代表取締役の大嶋啓介氏は渋谷区倫理法人会の会員であり、東京都倫理法人会相互リンク集には「てっぺん」が載っている。


次に倫理研究所について。
倫理研究所は個人会員の組織が「家庭倫理の会」、法人会員の組織が「倫理法人会」と分かれ、前者には190,330名、後者には63,880社が所属している。(平成25年8月末時点。25年度年次報告(PDF)より)
倫理研究所創立者である丸山敏雄は「ひとのみち教団(後のPL教団)」に所属していた時期があり、倫理研究所もその影響を受けていると考えられる。


新宗教 教団・人物事典』 井上順孝, 対馬路人, 西山茂, 孝本貢, 中牧弘允 編(弘文社 1996) p.xxviii

ただし上の資料にもあるように、宗教法人ではなく社団法人として登録されている。そのため宗教団体といえるかは定義にもよると思うが、少なくとも『新宗教 教団・人物事典』には独立した項目として記載がなかった。
また、「活力朝礼」は倫理法人会が推奨している活動で、都道府県単位で年一回コンクールが行われているようだ。YouTubeで検索した限りでは、会社によってバリエーションがあり(「スーパーハッピー」等は言っていない)、小学校で行われていたものはてっぺん式だと言える。

倫理法人会は、企業活性化の為に、元気な朝礼を推奨しています。
一日の始まりは元気な朝礼から
企業の活性化は朝のスタートが大切です。
明るく朗らかな挨拶で社員の気持ちを高め、心をひとつにして元気に明るく仕事に臨みたいものです。
一日一頁の「職場の教養」は朝礼用のテキストとして全国で多くの企業が活用しています。

活力朝礼 – 新潟県倫理法人会 – 「今、ここ」から始まる心の経営ネットワーク -

社員の成長なくして、企業の成長なし!!

一般社団法人倫理研究所 大阪府倫理法人会


コンクールの動画から日常業務に近いものに差し替え。教材ビデオ?(2014.05.25)


倫理研究所」に批判的な人々にとっては、その活動が学校教育にまで影響を及ぼしていることになり、大きな脅威に映るだろう。
実際のところ、学校にてっぺん式朝礼を導入している教員が、この記事で述べたバックグラウンドをどの程度理解しているのか、という疑問は残る。

追記(2014.05.25)

読者が思っているより怪しくないですよ。
各イベントは文部科学省が後援してしますし、


25年度年次報告より

各地で開催されているモーニングセミナーでは国会議員の方も講演されています。


一例として浜松市倫理法人会および浜松市中央倫理法人会

文科省が応援してるのだから学校まで及ぶのはむしろ当然ですね。(オチ)