初めて声優のライブに行ってきたよ「ドリームCライブ2011」


キャラTとキャラ色別サイリウムは絶大


すごく楽しんだ」。
「最高だった」と言わないのは比較対象がないからです。
なぜならこの年になるまで声優ライブどころかライブ形式の音楽イベントに行った経験がなく、
それは「音楽聞くだけならノイズのないCDの明瞭な音を聴けばいいじゃん」「別にあなたがたと一体化したくないですしおすし」というポジションだったからです。実際数年前の自分なら行かなかったでしょう。
それに「中の人」というと作画とか映像的な興味はあっても声優さんには全然興味が沸かない(ドリクラに関しては比較的ありますが)。


どんな心境の変化か。それはドリームクラブのライブが2年前の発売当初からユーザー、キャスト双方から希望され続けてきたらからであり(東京ゲームショウでのミニライブはあったけど)、今回実現したライブが全13人のホストガール役の声優さんが(売れっ子を含めて)全員参加するからであり、後のソフト化がされないと明言されているからであり、最初で最後のライブになる可能性すらあるからです。


2chギャルゲー板のドリクラスレを見ても今回が声優ライブ初体験という人が少なくないようで(そもそもドリクラが初めてのギャルゲという人は少なくない)、その一方、入場待機列の雑談を聞いた限りでは「玄人」さんも半分ぐらいはいたと思う。
ライブでは玄人さんのコールにうまく自分含む素人さんがノることができて、初めてライブでやる曲なのに、極めて短時間にサイリウムの振り方からコールまでが構築されていくのが面白かった。
そうした現象が起きるのに会場が大きすぎず小さすぎずとても適切だったと思う。この辺りはこれまでいくつも乙女ゲーのライブをやってきたD3Pのノウハウが光った部分かもしれません。
また声優さんも客を煽るのがうまくできていました。
爽快な」空間だったと思います。


また声優さんが歌う、となると「キャラクターがそのまま歌うのが一番じゃん。早くハイテクで具現化しろ」と普段の自分なら思ってしまうのですが、
あの場に行って、声優さんやピュア紳士を含めた「ドリームクラブというコンテンツにコミットすることを選んだ(幸運な)人たちと場・空間を共有できてよかった」という、端的に言えばいわゆる「お前ら最高」だったわけです。


始まる前のアナウンスで大盛り上がり、ステージに出演者全員が登場する時の「恋・KOI☆week end!」で一致団結&テンションMAX、そして次の「☆Paradise☆」(金元寿子さん・ノノノ役)のAメロ最初のコールが完璧に揃ったのを聞いて「このライブは絶対に大成功する」と確信しました。
昼の部はとにかく周りと一緒にわあわあ言って(後藤邑子さん(理保役)の「絶対アイドル☆宣言」が異常に盛り上がった)気がついたら終わってたのですが、「これは夜の部も居なきゃまずい、後悔する」と思って、当初予定していなかったのですが、即当日券を買いに行きました。
入場待機列を見た感じだと50人ぐらいは当日券組だったと思われます。かなりの人数がはじめから昼夜参加だった模様。
夜の部は構成が大体わかってるので、スタンディング位置がステージから遠かったこともあって比較的じっくり楽しむことにしました。
その中でも廣田詩夢さん(あすか役)の「あなたのそばにいたいのに」、石毛佐和さん(魔璃役)の「月の露珠」と椎名へきるさん(遙華役)&スミス&ウェッスンの「Happy&Pride」は会場が打たれたのがはっきりと感じられた。
廣田さんの、曲の終わりで声と伴に姿も消えていきそうな演出は鳥肌モノだし、石毛さんのしっとりとした歌声は空気を完全に自分のものにしたし、椎名さんの踊りがプロのダンサーであろうスミス&ウェッスンの踊りに全く劣ることのないキレを見せていたのは驚くほかない。


同じく夜の部では「ラブライブ2011」と銘打って双葉理保誕生10周年としてこれまでの歴史と後藤邑子さんによる「チョコパフェ☆大戦争」が披露された。
今までの理保の色物としか言えない(じゃないのもある)出演作(チョイ役含む)を見ていると、ドリームクラブは色物っぽさを残しつつ、いい意味で徒花というかある種の儚さを感じるわけです。
発売当時のゲーム市場やユーザー層でなければドリクラは現在のかたちにはなっていなかったでしょう。
少なくとも今のドリクラの「スケール感」はいちユーザーとしてかなり居心地が良い。(ビジネス的にはもうちょっと大きいほうがいい?)


ただ惜しむらくは黒服の娘こと受付ちゃん役の平田真菜さんと開店準備スタッフちゃんが会場におられなかったこと(それぞれ案内の音声とVTRで出演はしていた)。絶対抱き枕に入って登場すると思ったんだけども。


また今回披露された曲は全てゲーム中の曲というのがよかった。こういうライブではキャラソンなどが含まれるのが普通なのだが、ドリクラにはキャラソンCDがなくゲームをプレイした人ならほぼみんなが聞いたことのある曲ばかりだ。そもそもドリクラの曲は歌おうと思ってもカラオケには数曲しか入っていないのであり、ゲーム中で酔わせて歌わせ、仲良くなって歌わせ、オンライン対戦で廃人のようなスコアを出し、歌い終わるごとに「〇〇ちゃん、よかったよ〜」と主人公のセリフを心のなかで唱えてきた(好きなキャラならなおさら)ピュア紳士にとっては今日のコールのひとつひとつが、手拍子のひとつひとつが万感の思いが結実したものであっただろう。(実際に「〇〇ちゃん、よかったよ〜」と叫んでる紳士もいたが(笑))


ライブ中のMCで「プレイヤーの人と実際に会えて感激です」という言葉があったが、わざわざホテルに泊まってまで地方から来た方もいたらしい。(今日のライブでそんな人たちの気持ちがよく分かった)
ライブ終了後、ホストガールがプリントされた紙袋を持ってめいめいの方角へ帰っていく紳士たち。
オンライン機能があるとはいえ、普段ひとりでプレイしているプレイヤーが今日のために一箇所に集まり汗を結晶化させまた散っていく、これはどうしたってかっこいい。オタ丸出しの紙袋がむしろ輝いている。


あと衣装もよかった。デザインが個別に用意されていたし、声優さんの魅力に貢献していた。あんなキラキラの衣装を着てきらびやかなステージに立ってまぶしく見えないわけがない。


とにかくこんな体験をしてしまったからには
今後ドリクラをプレイするのに平静ではいられない。
ホストガールが歌うたびに今日のことを思い出してしまうだろうから。