3DSのマジコン対策を予想
先日のE3で大々的に発表されたニンテンドー3DSですが、発売日や価格などまだ明らかになっていない部分があり、「立体視以外にもサプライズがあるのではないか」という憶測も根強いです。例えばマジコン対策にホログラムディスクを採用するのではないかというのもありました(枯れた技術を優先する任天堂なので考えづらいですが)。
そんな中、3DSの発表で自分が気になったのは「すれちがい通信」の発展版でした。任天堂のページでは
ユーザーが能動的な操作を行わなくても、スリープ時に自動でニンテンドー3DS同士でデータを交換したり、インターネットからデータを受信する機能をシステムでサポート
と説明があります。確かにDSでは『nintendogs』や『おい森』、『ガルモ』、『ドラクエ9』等で、すれちがい通信が盛り上がったのも記憶に新しく、商品の長寿命化、中古対策、口コミ効果など任天堂がそのさらなる可能性に期待するのは自然なことでしょう。
しかし私はこの通信機能には別の役割があるのではないかと考えています。それがマジコン対策です。
DSでかつてないほど海賊版に悩まされた任天堂はDSiにファームウェアアップデート機能を搭載し、それによりマジコンを動作不可にしました。これが今でも効果があるのかは界隈に詳しくないので分かりませんが、PSPがカスタムファームウェア(CFW)とのいたちごっこになっている現状を見ると長くは続かないと思います。
3DSの話に戻ると、もし仮に発展版すれちがい通信がゲームだけではなくファームウェアアップデートにも使えるとしたらどうでしょうか。ユーザーが能動的にアップデートをしなくても、バックグラウンドで新ファームをダウンロードし、次回起動時に強制アップデートをすれば、例えユーザーがダウングレードやCFWを導入したとしても即座に上書きをすることが可能になります。しかもユーザーがWiFiに繋げることを拒んでも近くに他の3DSがあれば良いのです。もっと言えば通信する本体によってバージョンが細かく変わるなどもあるかもしれません。
問題があるとすれば強制アップデートの法的な部分ですが、予め規約に書いておけば良いような気がします(専門家ではないので断言はできませんが…)
長々と書いてきましたが、私は技術者ではないので以上のことが技術的に可能なのかは分かりません。しかし任天堂自身が
「ある意味、終わりなき戦いなんだろう」と覚悟しておりますが、こっちがあきらめずに「技術的にも法律的にもやり続けていくんだ」と、いうことが一番の対策だと思います。ただ一方で、具体的に考えていることをここで詳しくお話をいたしますと、この説明会の様子はインターネットで公開されるわけで、海賊行為をされる方の目にも触れてしまいますので、詳しい内容についてはご容赦いただきたいと思います。ただ、法的、技術的の両面から粘り強く、続けていきたいと思っています。
株主・投資家向け情報:2010年3月期 第2四半期(中間)決算説明会 質疑応答
と言っている以上、なんらかの新しい対策が取られることは間違いないと思います。
ちなみに今回の予想と矛盾する存在が「無線スイッチ」です。
ゲーム中でも無線をオフする事が可能
任天堂 E3 2010情報
とあるので、やろうと思えば無線スイッチをずっとオフにして強制アップデートを逃れることも可能ということになってしまいます。もしかしたら訴訟対策かもしれません。
参考:日々是遊戯:ニンテンドーDSi、新ファーム導入でマジコン動作不可に――ユーザー「任天堂はマジコンユーザーを客として見ていない」 - ITmedia Gamez
「PS3でLinux」無効化めぐり、ユーザーがソニー訴える - ITmedia News