アダルトブログ=スパム?

本当に知りたい情報にたどり着けなくなる「スパム・ブログ」の脅威:ITpro
この記事は、スパム・ブログをフィルタリングする技術の開発者へのインタビューである。
この記事で解説されているスパム・ブログの分類を示すと以下のようになる。

ここで注意しなければいけないのは「2.わいせつ系」である。アダルトブログにスパムが多いのは私の経験から言っても確かだ。しかし上記の分類や記事によれば、「わいせつ系」のブログは出会い系サイトやワンクリサイトに誘導するものではなく、ただ

わいせつな文章や画像,動画が掲載されている

に過ぎない。

この記事でのスパム・ブログの定義は

アフィリエイトでの広告収入や特定のサイトへの誘導を目的としたブログのことです。スパム・ブログのコンテンツの内容には,意味がありません。

だそうだ。わいせつなだけのブログはもちろんこの定義には当てはまらない。(それともわいせつ物は全く無意味だとでも?)ましてや「本当に重要なコンテンツが埋もれてしまう」どころか、それ自体が本当にたどり着きたい情報である場合も多い。

確かに未成年者からのゾーニングという意味を考えれば、アダルトブログに対する何らかのフィルターは必要だ。しかしそれをスパムフィルターと一体化させ運用するのは間違っているのではないだろうか。例えば自らの裸体を撮ってアップロードしたり、性的表現のあるマンガを描いてアップロードしたり、自作の成人向け小説を公開といった創作活動すらWeb上に存在しないことになってしまう恐れがある。(そもそも堂々とアダルトブログを運営してる人に対して、ものすごく失礼じゃないか)

私が思うに、この基準はニフティがブログ解析サービスの障害となるスパム・ブログの増加をきっかけとしてフィルタリングツールを開発したことに依る。ブログ解析サービスは企業が自社の商品の評判を知るためのものなので、マーケティングに関係のないユーザーの行動はそもそも必要ないのである。

記事の最後では、即時に一般ユーザーに検索結果を提供することはないと述べられている。しかしAPIなどの形で外部に提供された場合、ユーザーにフィルタリングの存在が知らされず、加工された情報を見ているという意識がないままである可能性を私は懸念する。