H.264はやっぱりなかなか。

CodeZine:H.264やばい、マジやばい。Adobeサイトで動画を見られるから今すぐ見て!(Flash)
というエントリが注目を集めたわけだが、ブクマコメでkaruib " 5Mbpsもかければそりゃ綺麗でしょ。"というのがあって、それはその通りで。そこで低ビットレートでどの程度いけるか試してみた。

今回のソース(ダウンロード版 WMV 1280×720 8Mbps 24p)


1個め
解像度そのままで約650kbps(映像600kbps+音声48kbps)。このビットレートニコニコ動画へのアップロードがギリギリ可能なサイズ。

2個め
解像度は800x450に落としてビットレートは約300kbps(映像250kbps+音声48kbps)。これはYouTubeとほぼ同じ。ついでに言うとニコニコでエコノミー回避可能なサイズ。


どうだろう。ビットレートから考えるとなかなか見られるレベルなのではないだろうか。ただし、今回のソースは試行する中では比較的きれいにエンコードされる(ノイズの出にくい)動画だったことを付記しておく。さらに言い訳しておくと、設定の上手い人がやるともっと綺麗になります。あとエンコ時間が長くなるオプションをつけるともう少し綺麗になります。

(参考)
動きの激しいアイマス動画なんかはこんな感じ(640x360 650kbps 30p)。(ソース H.264 1280x720 8.65Mbps 30p)
例が偏ってる気がしたので実写一つ追加(960x400 650kbps 24p)。(ソース) ビットレートが低いのに加えて元々の動画がハンディ風なのでややボケた画に。

追記1

今回のFlashのアップデートのキモはH.264に対応しただけじゃなくて、同時にAAC、特にHE-AACに対応したことも大きい。
HE-AACは携帯の着うたフルに使われているように、低ビットレート(48kbps)でも十分な音質が確保できると謳われている。上で出した例では48kbpsでエンコードしたが、今までのMP3では96kbps程度ないと劣化がはっきりとわかってしまった。今回のHE-AAC対応によって浮いた分のビットレートを映像に割り当てることができるのである。

追記2

ニコニコ動画としてはH.264、HE AACへの対応についてで将来的には対応を検討するとしている。
ところで、ニコ動ではいつからかエコノミーモードでの再変換がFLV4(VP6)になっている。以前はFLV1(H.263)だった。
この再変換はニコ動のサーバーで行われているはずである。しかしAdobeのFlash開発者はサウジアラビアから学ぶ必要があるというページで

Flashエンコーディング用のSDKとOn2 Flix Engineは……サーバ側でFlash 8を作成するためのほぼ唯一のソリューション」
Flix Engineのライセンス料金は、サーバ1台につき1年で3,750ドルです。

と書いてあるわけですが・・・大丈夫ですか?大丈夫じゃなかったら黙ってますから、早めにH.264に対応してください。お願いしますよ。